レーザーで脱毛ができるしくみ
マイルドエピラシオン(大城式メディカルレーザー脱毛)
大城式メディカルレーザー脱毛は、肌も美しくなります。
レーザー光線を照射することにより、毛乳頭部や皮脂腺開口部の毛母細胞をいじめますので、再生される毛は細かくて短く色の薄いものです。レーザー光線が毛を燃やした余熱をコントロールすることで、毛穴に軽い蛋白変性を起こさせ、結果として毛穴を収縮させることができます。毛穴が収縮すると皮膚の模様(きめ)が細かくなり、皮膚の張りが出て、小ジワも取れます。数多い毛穴が縮まりますので手足も細く、スマートに仕上がることは言うまでもありません。
また皮膚のメラニンもレーザー光線吸収して熱変性を起こしますので、シミも取れ、白くてきめの細かい、いわゆる「もち肌」になるのです。毛穴のメラニンもいじめられますので、黒ずみもなくなります。
このようにマイルドエピラシオンでは、完全脱毛や永久脱毛をすることなく毛を細く短く薄くすることを目標としています。皮膚の健全な機能を残したままで毛の目立たない白くて美しい肌を作ることができるのです。毛が必要以上に太く長くなっているということは、つまり毛母細胞の発育機能が良すぎるということです。毛を短く細かくするのは、過ぎたる状況を元の自然な状態に戻す、ということなのです。
レーザー光線は斜線の部分の表皮内メラニンと太くて長い色の濃い毛のメラニンに吸収される。レーザーの出力の調整で毛の焼き具合を調節できる。
表皮内のメラニンが焼けて、表皮と毛穴にタンパク凝固による収縮(凝縮)が起こる。皮脂腺より上部の毛は消滅し、下方の毛は焼けて死毛となる。
1~3週間で毛穴は凝縮し、焼けた死毛は自然に毛穴から排出される。表皮内のメラニンがなくなり皮膚が白くなる。毛母細胞から新生された毛は細くて短く、色が薄い。
電子顕微鏡で見る医療レーザー脱毛のメカニズム
走査型電子顕微鏡を使って人体の毛を調べた写真でみてみましょう。図4と図5はレーザーを照射する前の毛です。
図4は毛球部を50倍に拡大したもので、矢印Aの右側は皮膚内に潜っている部分(毛根)です。毛の回りには、ピンセットで引き抜いた際についた毛穴の汚れや周囲の皮脂腺、毛鞘の断片がついています。右側の先端は毛乳頭部分で、植物のゼンマイの柔らかい頭の部分に似ています。
図5は図4の□の部分を500倍に拡大したものですが、きれいなキューティクルがみられます。
図6はアレキサンドライトレーザーを照射した際に毛穴から飛び出してきた毛です。木造建築で柱をつなぐときに使う鉄釘のようで、硬い鉱物質に見えます。このように図6では、図4の左側は完全に燃えつきています。左方の先端部は毛球部ですが、図4の柔らかいゼンマイの頭とは似ても似つかぬ状態になっています。丸いドーナツ状の部分は、図4の毛球部にあたる部分が、レーザー光によって瞬時に融解、焼却し変形した姿です。図5のようなきれいなキューティクルは完全に消失しています。
レーザーはこのように黒い毛を残りなく変形させます。しかし周囲の皮膚には直接の影響は与えません。周囲への熱伝導は、冷たい空気や体を流れている血液で皮膚を冷やし熱を奪ってくれますので、周辺への熱影響は少なくてすむのです。したがって、レーザーの照射時間と出力をコントロールすることで、毛の再生力を細く短く生えてくる程度に抑え、周辺の損傷を最小限に抑えることができるのです。
『レーザー治療による安心脱毛』大城 俊夫 著(日東書院 発行)より抜粋
図4:毛球部の拡大写真(50倍)
図5:毛球部の拡大写真(500倍)
アレキサンドライトレーザーを照射した際に毛穴から飛び出してきた毛